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大阪大学高大連携講座 Report⑬

 先日アップしたS.I.さんと同じ講座を受講したY.S.さんからもレポートが届きました。彼女は京都大学理学部のELCASにも応募し、昨日二次選考を受験しに行ったばかりです。新しい知識をたくさん得られたことと思います。将来の夢につながるといいですね。

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 私は、大阪大学工学研究科の「タンパク質の構造化学入門」という夏期集中講座を
3日間受けてきました。午前中には、タンパク質の構造やX線結晶構造解析についての講義を受けました。高校生の私にとっては難しくて大変でしたが、生物の授業で生化学を習っていたので、理解できる部分もありました。けれでも、X線構造解析についてはあまり理解することができませんでした。X線構造解析は虫めがねと同じ原理で、可視光では解析できないような物体にX線を当てて、レンズの代わりに計算で集光(フーリエ変換)し結晶を拡大するというもので、物質の立体構造を高い精度で決定できる、最も有力な方法だそうです。こんな技術があるとは知らなかったので、とても驚きました。
 午後には、実際に、μℓ単位で量れるマイクロピペットやマイクロプレートなど、普段使うことができないような実験器具を用いて タンパク質の結晶を作り、顕微鏡で観察しました。実験の手順が複雑だったため、結晶ができているか不安でしたが、とても大きな六角形の結晶や茶色の沈殿ができているものもいくつか確認できました。タンパク質の結晶を作れることも初めて知ったうえに、それを観察することができて感動しました。最終日には、コンピュータで構造の精密化をしました。
 今回、阪大生の先輩と一緒に教授の講義を受けたり、本格的な実験をしたりすることができて、とても貴重な経験ができました。参加してみて本当に良かったです。また機会があれば参加してみたいです。