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ELCAS2011 Report10

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 宇宙に参加しているM.F.さんのレポートです。花山天文台へ見学に行ったみたいですね。京都大学理学部は吉田北キャンパスにありますが、そこから清水寺の東側まで移動したようです。ちょっとした遠足ですね。花山天文台は1929年に設置された80年の歴史をもつ観測施設です。ドームレス太陽望遠鏡をもつ飛騨天文台とは異なり、大学院生や学部学生の実習教育の場として利用されています。

 今回は京大から15分ほどの場所にある天文台へ行って見学や実験の練習などをしました。築60~80年の建物が多く、古い実験器具をたくさん見せてもらいました。さまざまな実験器具を見て感じたことは、当たり前かもしれませんが遠い宇宙の観察をするのにはそれだけ大きな装置が必要なのだなということです。
 見学のあと、太陽光の回折格子をつかった分光データを用いて、太陽の自転速度を計算しました。太陽光を分光して、H-alpha線とよばれる赤い光を使います。光は地上にたどりつくまでにさまざまな分子に吸収されています。分子によって吸収する波長が異なります。グラフにすると吸収されたところだけ明るさの値が下がります。太陽の東の端、西の端,動かない部分でデータをとると、太陽の動きによって光の波長が引き延ばされたり、縮められたりすることで、明るさの値が下がっている場所がずれてきます。これを利用して太陽の自転速度を求めました。分かりそうにもないことが、ちょっとした工夫と実験で求めることができたことにすごく感心しました。