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本を読もう-進路実現のために- 2

生物と無生物のあいだ

 分子生物学者であり農学博士でもある福岡伸一さんの作品です。分子生物学に関わる科学者とその功績を紹介しながら「生命とは何か」という生命科学最大の問題に答えます。文章が上手なので,高校生でも読み進めやすいと思います。生命を定義するために「動的平衡 dynamic equilibrium」という考え方を示しています。2009年にはそこにスポットを当てた「動的平衡 生命はなぜそこに宿るのか」という作品もありました。「生物は動的に平衡状態を作り出している。生物というのは平衡が崩れると、その事態に対してリアクション(反応)を起こすのである。」という考え方にはさまざまな意見もありますが,自然科学系や科学技術に関わる進路を考えている人には特に読んでもらいたいと思います。