« One Day College | メイン | 考査後の授業再開 »

大阪大学高大連携講座 Report25

CIMG2490.jpg CIMG4385.jpg
 週1回受講しているグループはそろそろ終わりが見えてきました。M.I.くんのレポートをアップしておきます。途中に言葉足らずでギョッとする部分が出てきますが,貴重な体験ができてうれしかったという意味のようです。

今日の講義は二本立てで、前半は生き物とのふれあいタイムでした。最初に出てきたのはフクロモモンガ(写真左)でした。フクロモモンガは有袋類に属し哺乳類の中でも特異な存在です。名前のとおり育児用に袋状の構造を持つのですが、今回はオスだったので袋はありませんでした。オスのフクロモモンガは大きくなると頭頂部と胸の毛の一部が抜けそこからフェロモンが分泌され、そのフェロモンでフクロモモンガのオスはハーレムを築くことができるそうです。次に登場したのがヘビでした。赤いヘビで全長30センチを超えるもので、首に巻いたり腕に乗せたりしました。うれしかったのは、実際にヘビが7~8センチのマウスを締め上げ、丸飲みにする姿を見れたことです。ヘビは下顎の骨が左右で分かれており、また顎の可動域もとても広いため、安定して獲物を口に含めるそうで、歯が内側を向いているため歯を上下させることで獲物の表面を縫うようにして飲み込んでいきました。頭から飲み込まれたマウスが尻尾しか見えなくなるとヘビは体をくねらせマウスを胃まで押し込んでしまいました。ヘビは自分が飲み込めると判断したら噛みつくそうですが、たまに判断を間違えて自分よりずっと大きな獲物を飲み込んでしまうことがあり、だいたいそういうヘビはそのまま死んでしまうそうです。
 生き物と触れ合った後は化石のクリーニング(写真右)についてでした。化石は現場で掘り出された後、展示や観察ができるように余分な岩を取り除きます。この操作をクリーニングとよび、化石の価値が左右されます。今回はアンモナイトを専門として調べている学生のお話を伺った後、実際に化石の含まれている岩塊(ノジュール)を割ってみました。僕も個人で化石のクリーニングをしていますが失敗することが多く、先輩に多くのアドバイスをもらいました。貝の化石などは一か所に固まって出てくることがあり、クリーニングをするとすべての貝は完全に取り出せず、一部が壊れてしまうため困っていました。先輩は「何か一つ守りたいものを決めて他は犠牲にしてでもクリーニングをしたほうがいい」と勧めてくれました。習うより慣れろとよく言いますが、経験者の体験談や経験則は悩みを解決するうえで大事なことだと感じました。