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雑感・高校野球

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東京は8月に入って15日間連続の雨となりました。気温も低い日が続いています。これはオホーツク海高気圧の勢力が強く、そこから噴き出してくる冷気が影響しているそうです。平成5年もこのような天候だったと新聞記事が伝えていました。思い起こせば、当時私は東京で営業の第一線で走り回っていましたが、まさに今年のような天気が続き、冷害で世の中はコメ不足に陥りました。コメを確保したものが流通を制するとまで言われ、市場が大混乱したことを思い出します。

さて夏休みも終盤を迎えました。私事で恐縮ですが、この夏休みには大変うれしいことがありました。それはわが母校県立彦根東高校が甲子園に出場したことです。そしてなんと、開会式直後の第一試合で長崎代表の波佐見高校を破ったのです。それも9回裏のサヨナラ逆転でした。劇的な勝利に真っ赤な応援スタンドは大きく揺れ、甲子園初勝利に4千人の赤備えの大応援団は大いに沸きました。
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彦根東も強いチームではありませんでした。私が高校生の頃、半世紀も前ですが、応援団を結成して球場に駆けつけても決勝まで勝ち残ることはありませんでした。悔し涙の毎年でした。それが3年前の「21世紀枠」でセンバツに出場してから流れが変わりました。彦根東で野球をやりたいという生徒が集まりだしました。本学園も雲雀丘学園で野球をやりたいという魅力を作らねばと思います。

私の今年の甲子園は7月14日に始まりました。この日2つの試合がありました。雲雀丘学園対尼崎西高校と彦根東対彦根工です。当然私は雲雀丘学園の応援に淡路球場に行きました。残念ながら雲雀丘は敗れました。試合後私は涙を流す選手に「勝つことよりも負けて得ることがもっと大きい。この日のことを忘れずにこれから精いっぱい生きていってほしい」と月並みなことですがねぎらいました。目を真っ赤にして涙する選手を前にそれ以上は言えませんでした。高校野球は勝つことが目的ではありません。野球を通じて人間性を高めていくものです。ただし全力で戦ったか、懸命に努力したかは大切ですが。

余談になります。私は勝利至上主義ではありませんが、学園野球部にはせめて2回戦ぐらいまではで行ってほしいとお願いしてきました。生徒にではありません。野球部部長や監督の先生に対してです。今までは「うちは部員も少なく、進学校なので」ということでやんわり話をそらされましたが私が「彦根東も部員は少ないし進学校だ。グランドは雲雀の半分くらいだ」と何度も言うのでそれはなくなりました。

ただし心配はありました。彦根東も初戦、9回逆転で勝ちこそしましたが、中盤は押され、そのままずるずると負けてしまったら・・・・。2回戦も終盤には気迫を見せましたがそれまでは不甲斐ない戦いでした。
このまま負けたら部長や監督からどう思われるかです。日ごろから監督に「点数で負けても心意気では勝て」と叱咤激励をしています。このことは応援の最中、常に頭をよぎっていました。彦根東はギリギリのところで「赤鬼魂」の本領を発揮し、心意気を見せてくれたと思います。これから秋の大会が始まり、春の大会そして来年の夏を迎えます。これからも目を離すことはできません。(2017.8.17)