« 父母が頭かきなで | メイン | 人間力養成 柔道・剣道寒稽古 »

あいさつと授業風景

20171228-0.jpg
 雲雀丘学園に赴任して、約8か月が経ちました。多くの雲雀丘学園の生徒、児童、園児は皆とてもかわいく、本当に子供らしく、生き生きと学校生活を送っているように思われます。

20171228-1.jpg 今どきの朝、雲雀丘は平地と比べてかなり寒いですが生徒会の役員の児童たちは専用通路際まで出てタスキをかけ、とても大きな声で、登校してくる児童一人一人に、また先生方に大きな声であいさつをしてくれます。とても気持ちの良い登校風景です。特に一年生・二年生の低学年棟へ向かう児童は元気よくあいさつをし、お辞儀をして、教室へ入っていきます。
 一方、高学年、中高生になると、黙って通り過ぎていく人やこちらからあいさつをしてやっと、あいさつを返してくれる生徒・児童がほとんどになってしまいます。


20171228-2.jpg また、授業においても全く同じ光景が見られます。低学年は皆、活発に手を挙げ、自分の気持ちや考えを聞いてもらおうとします。しかしながら、高学年や中高の授業になると、手を自ら挙げて発言し、主張する児童・生徒は極めて少なくなってしまいます。これは本校だけではなく、あまねく日本各地でみられる授業風景かもしれません。 あまつさえ、大学生を対象としたシンポジューム等でさえ、同じような光景がよく見られます。
 思っていても発言しないのは間違ったらいやだから、恥ずかしいから。人と違ったらいやだから、また、恥ずかしいから、云々ということでしょうか。しかし、それではグローバルな世界では戦っていけません。たとえ間違っていても自らの意思を発することの大切さや間違いこそ正解へ至る正しい道であることを知り、進んで手を挙げる勇気はあらゆる人と伍して社会の中で生きていくために必ず身につけなければならない徳目です。
 そこに至るステップとしてあいさつに勝るものはありません。見ず知らずの人にも言葉を交わし、頭を下げることは大変勇気のいることです。気恥ずかしさという壁を超えてなされる行為です。稀代の教育者、森信三先生もしつけ三原則の中で「朝のあいさつひとよりさきに!!」と朝のあいさつの重要性を説かれています。もっともっと、自らすすんであいさつする声が飛び交い、活発にあいさつが交わされることが、将来、世界中、どこへ行ったとしてもやっていける強い個人を作る礎になる、と信じてあいさつの率先垂範を心がける毎日です。
(学園広報担当 成地 勉)