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中学・高等学校の挑戦 ~⑩指導力を高める

本校は「人間教育の充実」と「学力の向上」の両立を目指していますが、この達成のためのポイントは何と言っても教員一人ひとりの指導力です。言い換えると、教員は人間力と学力の両面において生徒から全幅の信頼を得る立場でなければならないということです。
 人を教えるためには、その人の数倍の力が必要であると言われていますが、教育という仕事に携わる者は絶えず自己研鑽を積むことが要求されます。
 先日、今回の改革について説明するために、ある教育関係の仕事を担当されている方とお会いした際、「進学の実績をしっかりと上げている学校は、過去に出題されたセンター入試や難関国公立・私立大学の入試問題を先生自らが受験生という立場で真剣に解いている。また、その年の入試問題を入手すると、時計を横に置き時間を確認しながら、自分の担当教科の問題と取り組み難易度やボリューム、出題傾向の変化等を分析している。生徒の進路実現をはかるためには、先生が常に勉強しているという緊張感がないと駄目だと思う。雲雀丘も是非こういう風土づくりを目指して欲しい。」と言われ身の引き締まる思いがしました。
 また、生徒を指導していく上で最も大切なのは〝信頼〟に基づいたコミュニケーション能力であると思います。この能力を高めるためには人間力を磨くということが不可欠ですが、これは一朝一夕には達成できません。私はこれまで社会で活躍されている随分多くの方にお会いしてきましたが、これらの人
には、『人生における良き師』と仰ぐ方がおられますし、宗教に代表されるような精神的なよりどころを持っておられます。人間としていかに生きるかを絶えず自問自答することにより自己練磨されているのです。
本校における人間教育はまず「挨拶」「服装」「ルール・マナー」の徹底を掲げていますが、教員自身が〝素晴しい挨拶ができる〟〝正しい服装を心がけている〟〝時間や約束を守る〟といったことの範を示すことが大切です。いくら良いことを言っても、言動が一致していなければ生徒の心を開かせることはできないでしょう。本校のすべての教員が人間力においても学力においても生徒から尊敬されるようになりたいものです。