« 読書の薦め | メイン | 節をつくる »

日本人の名著

 読書週間にあたって書斎や倉庫がわりになっているガレージを整理し、書物の整理をしました。おかげで読み直したい本や買っただけでほとんど目を通していない本をたくさん探し出すことができました。
 その中で、『日本人の名著を読む』という一冊の著書を見つけました。この中にはこれだけは知っておきたい日本人の名著23人23冊が紹介されています。
確かに、戦後の日本は献身的な努力と勤勉によって世界第二のGDPを有する経済大国へと発展させました。しかし、物質的には豊かになったものの失ってきたものも数多くあります。戦前と比較して、今の日本人は何をなくし何を忘れてきたのか、それはかつての日本人が持っていた「伝統精神の喪失」です。人が人として健全に生きていくための「志」「気概」「誇り」「道徳」といった根っこの部分が失われてきています。言い換えると、自分を磨くための教育や躾が家庭や学校、社会からも消えてしまったのが原因ではないかと思います。日本がこれから繁栄していくためには、日本人一人ひとりがしっかりとした人間力を身につけなければなりません。
 この著者である岬 龍一郎氏は〝今、われわれが日本人とは何か、日本の精神とは何かを知りたければ、わが国の歴史を学び、日本人ならびに日本人の生き方をつくってきた先賢・先学の「名著」を読むことである〟と言っておられます。
 私もまだ読んでいないものが数多くありますので、これから時間を見つけ出してこれらの名著と接していきたいと思っています。
 少し難しいものも含まれていますが、この23冊を紹介します。
1. 吉田兼好 『徒然草』        2. 宮本武蔵 『五輪書』
3. 中江藤樹 『翁問答』     4. 山鹿素行 『山鹿語類』
5. 伊藤仁斎 『童子問』       6. 貝原益軒 『養生訓』
7. 松尾芭蕉 『奥のほそ道』     8 .新井白石 『折たく柴の記』
9. 山本常朝 『葉隠(はがくれ)』   10. 石田梅岩 『都鄙(とひ)問答』
11. 恩田木工 『日暮(ひぐらし)硯』 12. 杉田玄白 『蘭学事始』
13. 佐藤一斎 『言志四録』       14. 頼 山陽 『日本外史』
15. 二宮尊徳 『二宮翁夜話』     16. 佐久間象山『省けん録』
17. 橘 曙覧(あけみ)『独楽吟』   18. 勝海舟 『氷川清話』
19. 西郷隆盛 『南洲翁遺訓』 20. 吉田松陰 『講孟(もう)余話』
21. 福沢諭吉 『学問のすすめ』   22. 内村鑑三 『代表的日本人』
23. 新渡戸稲造『武士道』