昭和の日にあたって
4月29日(日)は今年からみどりの日を改め『昭和の日』となりましたが、この制定の趣旨は〝激動の日々を経て復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす〟というものです。
この4月29日はもともと昭和の時代には天皇誕生日という祝日でした。しかし、昭和64年1月7日に昭和天皇が崩御されたことを受け、年号が平成に改められると共に、平成元年からは天皇誕生日も『みどりの日』ということになりました。かつて〝明治は遠くなりにけり〟ということが言われましたが、昭和元年(1926年)生まれの人は80歳、戦後(1945年)生まれの人も60歳を超えるようになってきました。
昭和には初期における世界恐慌やその後の太平洋戦争での敗戦等の苦難の時期がありました。当時の状況からは現在の日本の繁栄は到底予想することはできなかったと思います。しかし、昨今これらの苦境を日本国民が総力を挙げて克服し経済発展を遂げたことや東京でオリンピックが開催されたことも知らない若者達が増えてきているようです。
今や、高校生以下はすべて平成生まれということになりました。これからは、年々平成生まれの人が増え、昭和生まれの人が減ってきます。やがて、平成生まれの人が人口の大半を占めるようになり、〝昭和も遠くなりにけり〟と言われる時代になることでしょう。この記念日を昭和の時代の苦難と繁栄をしのび、子ども達に語り継ぐ日にしたいものです。