本校におけるボランティア活動
本校の食堂にはジュース等の自動販売機が数台設置されていますが、このうちの1台はチャリティー自販機です。これは、他の自動販売機と同じ価格で飲料を販売する普通のジュース自動販売機ですが、その売り上げの一部がボランティア活動に充てられています。この活動を行なっているのはNPO団体AWPS(Association of World Peace Support)ですが、これは、本校の慶應義塾大学との高大連携講座の第1回入学生である松尾さんが慶應義塾大総合政策学部に在学しながらAWPSの活動に参加し、本校にチャリティー自販機を紹介してくれたことがきっかけで昨年度設置することとなったものです。今日本全国には飲料の自動販売機が250万台あると言われていますが、AWPSでは、飲料を買うだけでフィリピンのストリートチルドレンやストリートチルドレンの保護施設で暮らす子どもたちに学費を支援することができるチャリティー自動販売機を日本各地の教育機関を中心に普及させています。そして、現在、この自動販売機は「愛を知っている自販機」として全国200ヶ所で稼動しています。
また、本校にはインターアクトクラブがあり、これまで毎年、街頭募金に参加していましたが、今年度は初めての試みとして校内でのあしなが学生募金を行なうことになりました。この募金は、病死や災害、事故、自死などで親を亡くした遺児に対しての奨学基金のための募金活動で、昨今は、世界の遺児に対する心のケアのためのサマーキャンプなども行われるようになってきました。サマーキャンプでは、アメリカとイラクとの戦いのために親を亡くしたイラク人の子どもとアメリカ人の子どもがともにキャンプに参加し、敵国の子同士であるが、互いに友人になろうとするシーンなどが紹介されています。今回の取り組みでは、募金の額もさることながら、あしなが学生募金のことを本校生に知ってほしいという意図もあります。
ボランティア活動というのは、一人でやるには困難な面があり、通常何かの機会がなければ縁のないものです。しかし、普段、当たり前に過ごしている自分達の生活が、実は恵まれているということに気づかなければなりません。また、この活動を通じて自分の環境と違う社会の中に生きる人の姿を知り、自分自身をみつめる機会となるものです。このような経験を通じて生徒達が今までにない新しい自分を開発するようになって欲しいものです。