「大学入試の行方に迫る! AO入試」
いよいよ今週末の土曜日に慶應義塾大学との連携講座を開催します。この講座は慶応義塾大学の教授の方に本校で講義をしていただき、この講義の受講者中から選ばれた生徒が同大学のAO入試を受験することになっています。
大学受験生をもつ保護者の方であれば、AO入試については、ご存じの方も多いと思いますが、一般的には、まだよく知られていないのも事実です。
AOとは、Admissions Office(入試事務室)の略で、学力試験では評価することのできない受験生の人物像を、大学側の求める学生像(アドミッション・ポリシー)と照らし合わせて合否を決める入試方法です。入試事務室主導で行われるため、この名称になりました。
アメリカの大学では通常行われている入試方法なのですが、日本では1990年(平成2年)に慶應義塾大学が導入したことで全国的に有名になりました。それが2006年度には、国公立49大学(120学部)を含め、約600大学が導入しています。そして昨年11月、AO入試を含めた推薦入試の定員枠の拡大を、2008年度入試から5割まで認めると国立大学協会が決定しました。推薦の定員が一気に増加するとは、考えにくいのですが、徐々に増加することは間違いありません。しかし、AO入試というと小論文と面接が主体であり、学力が伴っていなくても合格できるといった安易な考え方をする生徒や保護者がいることも否定できません。これでは本来のAO入試の趣旨からは乖離したものになってしまいます。
学生が入学後に目的を見失ったり、大学生活に失望したりして退学することが社会問題になっている今、人物重視で、学生と大学のミスマッチを防ぐ目的をもつこの入試方法は、大学側だけでなく、受験者にとっても大変有益であると言えるでしょう。これから本校においても推薦入試やAO入試に対して、具体的な対策を立て個別指導をしていきたいと思っています。