敬老の日にあたって
9月の第3月曜日は『敬老の日』ということで、祝日法では「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し長寿を祝う日」と定義されています。
敬老の日の由来は1954年に9月15日を「としよりの日」という名前で制定されたのが最初ですが、この呼び名については各方面から意義が出され、1964年に一旦「敬老の日」という名称に改められました。その後、1966年に国民の祝日法が改正され、「建国記念の日」や「体育の日」と共に祝日になりました。更に2003年からはハッピーマンデー法の導入に伴い、「成人の日」「体育の日」と同様の異動祝日(第3月曜日)になり、今日に至っています。
世界保健機構(WHO)では65歳以上を老人と定義していますが、昨日の新聞各紙には、一斉に日本の高齢化についての記事が掲載されていました。これによると65歳以上の高齢者人口は過去最高の2744万人、全人口1億2776万人に占める割合は22%、人口・割合とも過去最高になったとのことです。
昨今よく高齢化社会という言葉を耳にしますが、これは65歳以上の占める割合が7%を突破している社会のことであり、日本では1970年(昭和45年)より高齢化が進行してきています。しかし、問題は少子化とあいまって世界一のスピードで高齢者が増え続けていることなのです。団塊の世代が65歳に到達する2012年(平成24年)には3000万人が高齢者の仲間入りをすることになり、このままでは若い人達の負担がどんどん大きくなってしまいます。雇用や年金、医療をはじめとするわが国における現在の制度や仕組みは、高齢化が進展する前につくられたものであり、抜本的な改革が必要になってきています。
日本がこれからどのような高齢化対策を行なうのかは世界中が注目しています。国民一人ひとりが自らの問題として関心を持って取り組んでいきたいものです。