社会で活躍するリーダー~時間の有効活用
本校は現在、学校改革に取り組んでいますが、この改革にあたっての基本的な考え方は「学園の創立の精神」の体現であり、要約すると「社会で活躍できるリーダーの育成」ということになります。
私はこれまで民間企業での永年の勤務を通じて、社会で活躍している多くの方を目の当たりにしてきました。また、自叙伝や数々の書物を通じて、それぞれの時代で活躍してきたリーダーの思想や行動について自分なりに学習してきました。そこで、これから何回かに分けて「社会で活躍するリーダー」というテーマで掲載していきます。
まず、身近なわかりやすい例として、時間の使い方について考えてみたいと思います。我々、現代人は時間に追われています。特に学業や仕事や家事で大きく時間を取られており、「時間がない」というのが口癖になっています。何か新しいことをやろうとする時に、できない理由の一つにあげられるのがこの時間です。しかし、人間によって与えられる一日の時間が変わることはありません。一日24時間というのは万人に対し平等に与えられたものであり、逆の見方をすれば、時間は限りある資源なのです。
このように考えると「時間を生かすも殺すも自分次第」ということになりますが、社会で活躍するリーダーの共通点は、時間の使い方が極めて上手いということです。言い換えると日々密度の高い時間を過ごしているということになります。私も超多忙な方からお手紙をいただいたり、貴重な資料を送っていただいたりして驚いた経験が何度もありますが、これらの方は生活の中に細切れに存在する自由な時間を有効に使っておられます。
我々の日常生活の中には、電車での移動中や待ち合わせの時間待ち、授業の休憩時間、仕事と次の仕事の間の細切れの時間等、自由になる時間が意外と多く隠れています。これらの時間を活用して、本を読む、音楽を聴く、単語を覚える、連絡に必要なメールを作成しておくといったことを実践しておられる方も多いと思います。
あらかじめすべきこと、細かい時間で行える事を、手帳や携帯電話のメモ機能に前もってリストアップしておいても良いかもしれません。時間が空いたからどう時間を潰すかということでは時間の無駄遣いになります。時間の有効活用をはかる習慣を身につけていきたいものです。