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鳥取県校長総合研修を終えて

鳥取県で

  10月12日(金)鳥取県教育委員会主催の「校長総合研修」において“学校経営のビジョンと校長のリーダーシップ”というテーマで講演しました。この研修に講師として参加するのは、大阪府立高校時代を含めて3回目となりますが、今回の受講対象は小学校・中学校・高等学校の校長49名です。
  鳥取県では教員の資質向上には特に注力されており、校長教頭等の管理職研修をはじめ、多くの教員研修を実施されています。本日は、最初に講演前のパソコン・プロジェクターの準備の時間を活用して、研修担当の先生から聞いていた学校の課題である「評価育成システムの運用」や「危機管理体制」「保護者への対応」等についてフリートーキングしました。こういった課題は全国共通であり、とりわけ現在各都道府県において導入が進んでいる課題評価育成システムについては、必ずしも思いどおりの成果が上がっていないようです。このシステムはあくまで学校を良くするための手段であり、評価することが目的ではありませんが、学校現場では混乱があるように感じます。続いての講演では「社会で役立つためには」「教育界をとりまく環境と課題」に触れた後、「これからの学校づくり」「家庭・地域との連携」を中心に約1時間半にわたりお話しました。
  昨今、教育界を取り巻く環境は激変しており、従来どおりの学校運営では行き詰まるケースが数多く生じてきています。これらの環境の変化に的確に対応していくためには、これまで永年やってきたことを根本的に変えていかねばなりません。言い換えると「改善」ではなく「改革」が必要になってきます。このような学校改革のためには、校長がゆるぎない志を持ってビジョンを掲げ、戦略を構築し、あるべき姿に向けて各人のやるべきこと(目標)を明確にしていくことが大切です。そしてPDCAのマネジメント・サイクルをしっかりと回していかなければなりません。
  鳥取県は人口61万人・面積3500平方㎞の小さい県ですが、都会にない自然環境やゆとり等、素晴らしいものがあります。これからはまさにグローカル(グローバル+ローカル)の時代。鳥取県としての強みを生かした学校づくりを進め、将来の日本を背負って立つ子ども達を育てるという高い志で取り組んでいただきたいものです。