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干支にまつわる話(Ⅰ)

平成20年用年賀切手
   平成20年用年賀切手より

  先日、干支の由来について紹介しましたが、「今年は何の年ですか」と尋ねられた時、十干には触れず十二支の「子の年・ねずみ年」と答えるのが一般的なようです。この子丑寅卯辰巳・・・を一般に解り易くするために動物が割り振られたのは漢の時代に遡りますが、日本では十干を除いた十二支だけが広く取り入れられたため、古来より「えと」=動物というイメージが定着してしまいました。
動物が当てはめられたことにより、昔から様々な迷信や言い伝えが存在し、現代でも占いなどに用いられています。中でも有名な干支にある動物の順番についての言い伝えをご紹介しましょう。
  「昔、神様は動物達に、"元旦に神殿へ早く来たものから順番に1年交代で、その年を守ってもらい、動物の王様にしてあげる"と言いました。動物達が身支度を始めるなか、日を忘れてしまった猫はネズミに尋ねました。すると悪知恵の働くネズミは1月2日だと嘘を言います。 ウシは歩くのが遅いからと言って皆より一足先に出発しました。その時、ネズミはちゃっかりとウシの背中に飛び乗ったのです。早く出発したウシは、一番乗りで神殿につき、門が開いて中に入ろうとすると、背中に乗っていたネズミが飛び降りて先に神殿に入ってしまいました。こうしてネズミは1番目の干支に、ウシは2番目になりました。 ネズミに嘘を教えられて干支の仲間になれなかった猫は怒って、この日からネズミを追いまわすようになりました。」というお話です。
  このお話には更に続きがあるそうです。13番目に到着した動物はイタチでした。イタチはネズミが小さくて見えなかったので、自分は12番目だと思って待っていました。しかし、神様から13番目だと言われ、イタチは嘆いてウシの背中に乗っていたネズミが見えなかったと神様に訴えると、神様はお慈悲で毎月イタチを載せてあげようということにしました。それから毎月1日のことを「つイタチ」と呼ぶようになったそうです。      ≪続く≫