伝統を受け継ぐ
雲雀丘学園の良さは何かということを尋ねると、多くの人から「学園の持っている雰囲気や校風の良さ」という答えが返ってきます。これはどの時代にあっても変わることなく本学園に受け継がれている大きな伝統ですが、これを継承しているのは一人ひとりの生徒であり、先生、保護者です。私達はよく
「日本は」とか「大阪・兵庫は」、「○○株式会社は」、「○○学校は」というように総称で言いがちですが、突き詰めると個々人の行動や姿勢ということになります。
初代理事長である鳥井信治郎氏は「親孝行のできる人は必ず立派になれる」と説いています。最近、親孝行というと何か古めかしいような印象がありますが、親に対する感謝というものは人間としての基本です。
自分を育ててくれた最も身近な存在である親のことを大切にしない人が、他人に対する感謝や思いやりの気持を持てる訳がありません。昨今、人を平気で殺傷したり、人をだましたり、自分のことだけを考えて行動するといった事件があとを絶ちません。また、エリートと言われる人達の不祥事や一流と思われていた企業の社会的使命を逸脱した行為も続発しています。このような世の中の風潮を見るにつけ、人間としてのベースである心の部分が欠落しているように思えてなりません。
これからの社会で求められる真のリーダーとは、決して知識偏重型の人材ではありません。本校では人間力と学力を兼ね備えた人材を育てるということを目指していますが、この実現のためには先生はもとより保護者の方々の姿勢が何よりも大切です。
是非、全員の力を結集して、社会で役立つ真のリーダーを育てる。そして、雲雀丘学園を関西を代表する素晴らしい学園にしていきたいと思っています。