後期のスタートにあたって
10月8日(水)、後期始業式に続いて全校朝礼を行ないました。今までと違うのは仮校舎建設が始まり、校庭が使えなくなったことです。残念ながら学園には中学・高校の全生徒を収容できる施設はないため、高校と中学に分けて体育館で実施しました。私は始業式で本学園の創立について、既にこの校長通信でも紹介している学園の創立について話をしました。
〝皆さんは10月1日がどのような日か知っていますか。この日は雲雀丘学園の創立記念日です。本学園が設立されたのは昭和25年です。昭和の年号に25を加えると西暦になるので、1950年ということになります。それまでこの雲雀丘周辺の家庭の子ども達は附属池田小学校に通っていましたが、進駐軍の指令で附属池田小学校への入学は抽選ということになりました。そうすると兄や姉が行っているのに弟や妹は行けないということになってしまいました。このため、地元に小学校を作ろうという住民運動が起き、保護者や地元の皆さんが中心となって幼稚園と小学校が創設されたのです。その後、昭和28年(1953年)に中学校が創設されましたが、最初は小学校の教室と倉庫を利用して授業を行なったようです。待望の鉄筋3階建ての中学校舎が完成したのは翌年です。これが現在の高校校舎で昭和37年(1962年)には4階を増設し今日に至っています。この校舎建設にあたっては、初代理事長でサントリー(株)の創業者である鳥井信治郎氏が3000坪の土地を寄付していただきました。そして、みんなで草を刈り、土を運んで運動場を作っていったようです。このように本校は全員の力を合わせて作った学校なのです。〟
次いで創立の精神を前文読み上げました。そして、孝道や社会のために尽くすというキーワードに触れ、〝本校の目指しているのは「社会に役立つ人材を育てること」である。今の世の中を見ていると、食品の生産地偽装、年金記録の改ざん等、他人の迷惑を考えず自分のことだけを考えて行動するという風潮が目に付くが、社会に貢献する、世の中に役立つということをしっかりと心に刻んでおいて欲しい。〟
生徒達が創立の精神を理解して、自分なりの考え方をもち、逞しく成長してくれることを願っています。