逞しく生き抜く力を身につける
11月19日(水)、真冬並みの寒気が日本列島を覆う中、中学校の全校朝礼を行ない、前回に続いてインドネシアでの生活体験をもとに次のような話をしました。〝発展途上国に赴任した人は気候や食事、衛生面で日本との余りの違いに驚くことが多いようです。皆さんの中にはこれまで海外に行った人もあると思いますが、ほとんどがホテルに宿泊するためその国の本当の姿は見えません。しかし、実際に生活してみると色々な苦労があります。食べ物には蝿が群がってくる、椰子油を使った激辛料理が多い、シャワーはお湯と水が交互に出てくる、水が悪いため気をつけていても月に2~3回は激しい下痢に襲われる、トイレに飛び込むと水がめと柄杓(ひしゃく)があるだけで紙がない、家の中には何匹も大きなヤモリが住み着いている等さまざまなことを経験しました。しかし、このようなことに慣れていかないと暮らしていけません。これからますますグローバル化が進展する中で、皆さんは将来色々な国に出張したり、生活することになります。当然先進国だけではなく発展途上国で暮らすこともあるでしょう。どのような環境下でも逞しく生き抜く力を身につけていくことが大切です。私もインドネシアでの生活体験が後の仕事に大いに役立ちました。このことは次回以降に紹介していく予定です〟
日本は世界の中では最も恵まれた国の一つであるのは間違いありませんが、今の子ども達は概してこれがあたり前であると思っているようです。また、さまざまな意識調査を見ても他の国の生徒に比べて将来に対する大きな夢や希望を持つ比率が極端に低いという結果になっています。これは学校や家庭、地域社会、マスコミ等子どもを取り巻く我々大人にも大きな責任があるのではないかと思っています。