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これからの食生活をどうするか~安部司氏の講演より

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  安部司氏は食品添加物の光と影について次のように述べておられます。
  「食品添加剤には多くのディメリット(影の部分)がありますが、メリット(光の部分)があることも忘れてはいけません。戦後、これだけ食生活が豊かになり、いつでもどこでも食べたいものが手に入るという〝便利さ〟を享受できるようになったのはまさにこの食品添加物のお発達のおかげです。」
また、日本では昔から豆腐を作るための「にがり」、紅白饅頭の「食紅」等代表的な添加物がありました。従って、食品添加物が全て悪であるということではなく、上手に付き合うことが大切です。
  安部氏が講演に出向くと「食品の表示を見て買えと言われても添加物の知識がないし、カタカナの難解な物質ばかりで何がなんだか解らない」ということを質問されることが多いようです。これに対しては「あまり難しく考えずに、『台所にないもの=食品添加物』という図式のもと、裏を見てなるべく台所にないものが入っていない食品を選ぶだけで、ずいぶん添加物の少ない食品を選ぶことができる」と答えているとのことです。
  また、食品添加物と上手に付き合うポイントとして次の5つをあげておられます。
   ①商品の「裏」の表示をよく見て買うこと
   ②加工度の低いものを選ぶこと~手間をとるか、添加物をとるかを心に留めておく
   ③どんな添加物が入っているか知って食べること~一週間というスパンで考える
   ④安いものだけに飛びつかないこと~安いものには理由がある
   ⑤素朴な疑問を持つこと~何故きれいなのか、何故安いのか、何故しなびないのか等
  そして、食の乱れは食卓の乱れ、食卓の乱れは家庭の乱れ、家庭の乱れは社会の乱れ、社会の乱れは国の乱れに繋がる、つまり〝食が乱れると国が乱れる〟というのが安部氏の持論です。
  食べるという行為は〝命をいただく〟ということですが、それぞれの家庭において食の大切さや感謝の気持ちを育てるようにしていきたいものです。