学校の耐震化
高校新校舎の建設は順調に進んできており、既に躯体工事が終了し、建物全体の姿が明らかになってきました。1階から順に進められてきた壁ボードや天井ボードの貼りつけ等の内装工事、電気や空調等の設備工事も最後の5階部分に取りかかっています。また、外装の仕上げも1月中には終わる予定で、これからいよいよ追い込みの段階に入ります。今も140人から160人の方が安全に留意しながら、日々建築現場で作業していただいていますので、このままのペースでいけば3月中旬にはほぼ完成するのではないかと思います。
並行して、生徒や先生の意見を確認しながら進めてきた机や椅子、ロッカー等の備品、照明、AV機器等の選定もほぼ決定しました。このような厳しい経営環境の中で、新しい校舎建設を行なうことができるのは色々な人のお力添えの賜物であると心より感謝しています。
さて、本校では、この高校新校舎建設工事に先立ち、すべての建物の耐震構造の点検を行ないました。そして、必要な建物については耐震化工事を行ないましたので、地震に対する備えは万全になりました。
ところで、わが国の学校の耐震化に関して大変気がかりな点があります。先日の新聞によると〝震度6強の地震で倒壊する危険性があるとされる公立小中学校の校舎等の耐震化工事の予算が大幅に削減された〟との報道がなされていました。現在全国の公立小中学校の耐震化率は67パーセントという結果になっています。つまり実に3校に1校の割合で耐震性がなかったり、耐震診断が実施されていないということになります。新政権の目玉となる公立高校の授業料の無償化の予算をひねり出すための措置であるとのことですが、学校施設の安全確保というものは最重要課題ではないでしょうか。