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これからの学校経営~予算のゼロベース化

  高度成長や安定成長期においては、国も地方も企業も年々収入が増加するため、新しい取り組みを始めたり、現行の取り組みを強化することができます。しかし、現在の日本は、かつてのような経済成長は見込めなくなってきているため、ほとんどの部署で収入が少なくなってきています。従ってさまざまな見直しが必要になってきますが、この際留意しなければいけないのは一律カットという考え方を避け、資源の集中と選別を行なうということです。言い換えると思い切って、新たな取り組みを始めたり、逆にこれまで続けていたことをやめたり、大幅削減していかなければなりません。改革に成功したところは例外なく思い切った手を打っているのです。このことをやらずに現状を何とか維持していこうという考え方では改革は進みません。ましてや一律に削減率を決めていくという安易なやり方では、すべてが中途半端になってしまいます。
  一方、学校においても少子化が進み、生徒数が増えないため、これまでの経営のやり方を見直していかなければなりません。しかし、学校改革の必要性が叫ばれて久しいにもかかわらず、なかなか前年比ベースという考え方から脱却できていないのが現状です。この結果、重点を絞って予算を配分するというよりは、“原則は前年比一律カット”というようなやり方になってしまうようです。
  本学園は本年、創立60周年という節目を迎えますが、これを機にあらゆるものを原点に戻って見直していきたいと思っています。現在、来年度の学校経営計画を策定中ですが、高校の新校舎建設を柱として、ゼロベースでの予算を検討していきたいと考えています。