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混迷の世に志を抱く

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  以前この校長通信の中でも紹介したことのある小野晋也氏は、現在愛媛県で〝混迷の世に志を抱く〟ということで毎月一回『志の道を歩く会』の開催や月刊誌『OAK・TREE』の発刊を通じて時代を動かす人物育成活動を推進されています。私もこの月刊誌の届くのを楽しみにしていますが、人間の生き方や考え方、幸福を考える上で感銘をうけることが数多くあります。
  小野氏は常々〝人間が人生を力強く生きていくためには、心の中に元気がなくてはならない。この心の中の力さえ備わっていれば、多少の問題があっても敢為の気力で問題を乗り越えて進んでいける〟と語ってきておられますが、先日の『OAK・TREE』にも安岡正篤氏の「照心語録」の中の言葉が掲載されています。

  〝民族や個人にとって、根本的なものは気力の如何である。政策やイデオロギー、或いは知性・技能といったものは全て気力の影響を受ける。いかなる長所があろうとも気力が弱ければ大した価値もないし、逆に気力さえ旺盛であれば多少の欠陥など、それほど気にする必要もない。〟
  
  そして、小野氏はここに示されている気力というものは元気とほぼ同じ意味で使われており、この元気は人と人との心の響きあいから生まれてくる。自分の人生を振り返ってみて、何かの失敗や人間関係のもつれで意気消沈している時など沈んだ気持を切り替えて、再び困難に立ち向かってゆこうとする勇気を与えられるのは、心の共鳴を引き起こしてくれる〝人との出会い〟が何よりも大切であると言っておられます。
  昔から「人生において会いたいと思う人には必ず会える」と言われていますが、混迷の時代にあって、色々な人との出会いを通じて人間力を磨き、高い志を持って生き抜いていきたいものです。