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日本の経済力の現状~伸び悩むGDP

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  GDPというのはGross Domestic Product の略で〝一定期間内に国内で産み出された付加価値の総額〟を表わすものです。現在のGDPの世界ランキングの10位までをあげると次のとおりです。
  1位 アメリカ、2位 日本、3位 中国、4位 ドイツ、5位 フランス、6位 イギリス、7位 イタリア、8位 ロシア、9位 スペイン、10位 ブラジル
  しかし、IMF(国際通貨基金)が2009年4月に発表した世界経済の見通しによると、中国のGDP(国内総生産)が今年日本を抜き、世界第2位になるとのことです。この結果、日本は1968年(昭和43年)にドイツを抜いて以降、守り続けてきた世界第2位の経済大国という地位を失うことになります。
  これまで、日本はアメリカの旺盛な消費に支えられ、自動車・電機・工作機械等の輸出産業が経済を牽引し、技術立国としてGDPを成長させてきました。ところが、バブル経済の崩壊に伴う後遺症からの脱却が遅れ、更に今回のリーマンショックの追い討ちによって、〝失われた20年〟という言葉に現わされるように、完全に成長軌道から外れてしまっているのが現状です。この一方で、世界経済はアメリカの一極集中が崩れ、BRICsを中心とする国々が急成長を遂げてきています。

  昨年、米ゴールドマンサックス社の2007年時点における『2050年の世界国別GDPランキング予想』が公表されましたが、これによると順位が次のとおり、大幅に入れ替わっています。  
  1位 中国(21.7倍)、2位 アメリカ(2.7倍)、3位 インド(34.5倍)、4位 ブラジル(8.6倍)、 5位 メキシコ(10.5倍)、6位 ロシア(6.7倍)、7位 インドネシア(16.3倍)、8位 日本(1.5倍)、9位 イギリス(1.8倍)、10位 ドイツ(1.5倍)、11位 ナイジェリア(29倍)
    *(  )内は 2007年対比の倍率
  とりわけ、中国やインドの経済成長率は突出しており、わが国における全体の貿易額に占める割合はついにアメリカを抜いて、中国が一番になりました。
いずれにしても、日本にとって、今後台頭の著しい隣国中国との協力体制を築いていくことがポイントになってくると思います。