日本企業の相対的な地位の低下
これまで日本企業のグローバル化を牽引してきたのは自動車や工作機械、情報通信機器に代表される製造業でしたが、近年世界市場での地位が急速に低下してきています。
2005年から2009年の4年間で『Fortune Global 500』のアジア企業ランキングによると、アジアトップ20企業における日本企業の数は15社から10社に減少しており、トヨタ自動車もトップの座を明け渡しています。一方で韓国や中国企業が顕著な伸びを示しており、アジアにおいては断トツの競争力を有していた日本企業の競争力が著しく低下してきているのです。特に韓国のエレクトロニクスメーカーであるサムソン電子やLG電子の躍進が目立っており、特に利益額という面では日本のエレクトロニクスメーカーが束になっても適わないほどの格差が生じてきています。サムソン電子は新入社員を進出する地域に駐在させる等、市場を徹底的に分析し、商品開発につなげているようです。この結果、世界市場における日本企業のシェアが低下してきており、このままでは更に下がり続けることになりそうです。
日本が世界から認められるためには、技術立国としての基盤をしっかりと構築していかなければなりません。まさに今日本は正念場にあると思っています。