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異常気象の影響~農作物の高騰

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  世界的な異常気象の影響で、最近は、ある地域で大洪水に見舞われたかと思えば別の地域では全く雨が降らず大干ばつになるといったことが頻発するようになってきました。この結果、農産物の価格上昇が避けられない状況になりつつあります。
  特に、小麦価格の国際指標となるシカゴ商品取引所の先物は7月の1カ月間で、1ブッシェル(約27キロ)=4、64ドルから6・61ドルまで40%以上値上がりし、約半世紀ぶりの上昇率を記録し、8月2日には一時7・11ドルと1年11ヶ月ぶりの高値をつけました。この要因は世界の生産量の約1割を占めるロシアで、猛暑と乾燥による干ばつや大規模な火災が発生し、穀物不作による供給不足への懸念が広がっているからです。 更に5日にはロシアが今月15日から12月末まで、小麦、大麦、ライ麦、トウモロコシの輸出制限に踏み切るという発表を受けて、小麦価格は7.86ドルにまで上昇しました。
  日本は、国内で流通する小麦の9割近くを米国、カナダ、オーストラリアから輸入していますが、輸入は政府が管理し、年2回、直近6ヶ月間の輸入価格を基に、製粉会社への売り渡し価格を改定し、製粉会社は、政府の価格を受けて、食品会社などへの小麦粉の販売価格を決めるということになっています。
  3~7月までの輸入価格は、それまでの半年間に比べ、ほぼ横ばいで推移していましたが、次の改定は10月で、3~8月の輸入価格の平均値を反映させるため、売り渡し価格の値上げは避けられそうもない状況です。しかし、現時点ではデフレ下にあることもあり、簡単にパンやカレールー、うどん、ラーメン等の販売(店頭)価格に転嫁すれば消費の低迷につながるため、それぞれの企業においては更なる合理化が迫られることになりそうです。このように世界の異常気象は我々の日常生活にも大きな影響を与えることになるのです。