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日本の食について~大豆100粒運動

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  皆さんは「大豆100粒運動」というのをご存知ですか。この運動の中心になって活動されているのが、料理研究家の辰巳 芳子氏です。同氏は母親である家庭料理、家事差配の名手として有名な辰巳浜子氏の傍にあって、料理とその姿勢を学び、広い視野と深い洞察に基づいて、新聞、雑誌、テレビ等で日本の食に提言し続けておられます。
  〝日本の食品は何かおかしいし、その道理に合っていない。安全で良質の食材を次の世代に伝えよう〟という思いで、『日本の食材を守る会』を作ったところ、素晴らしく多くの食の情報を持つメンバーが集まりました。しかしながらこの国の食の実態はまったく変わらない。そこで2004年から〝学童に手のひら一杯の豆(それがだいたい100粒)を蒔いてもらう〟という大豆100粒運動を始めることにしました。
  この運動は単に蒔くだけでなく、子ども達に観察させ、記録させることにしていますが、これによって、自ら考える力が飛躍的に伸びると共に100粒の大豆から3キロの大豆がとれ、6キロの味噌ができます。大豆は、古くから日本人の食生活に欠かせない食品として身近に栽培され、愛されてきましたが、自分の手で大豆を蒔き、育て、観察し、加工し、食べる・・・ そのことによって子ども達は「食の大切さ」「地域とのかかわり」など、たくさんのことを学んでゆきます。ところが、現在の大豆自給率はわずか5%しかありません。この運動には「食」を取り巻く環境が過去に例を見ないほど厳しくなっている昨今、100粒の大豆から日本の食文化を見直し、立て直していこうという願いが込められています。
  現在、この活動の輪は子ども、学童に蒔いて貰うことにより、学校から学校へ広がり、大人で実際にたくさん大豆を作ってくれる人や応援する企業、無農薬の地大豆を使う豆腐屋さん等に広がってきています。国民一人ひとりがこのような遺伝子組み換えの輸入大豆に頼らない国産大豆作りの運動について関心を持っていきたいものです。