子は親の鏡
親にとって、子どもが成長していく姿を見ることは人生の中で何事にも代えがたい大きな喜びです。しかし、この反面で子育ての難しさのために悩んでおられる方が多いのではないでしょうか。本日は、子育てに対して保護者の皆さんに是非読んでいただきたい一冊の本を紹介します。この本は、40年以上にわたって家庭教育についての授業や講演を行ない、子育てコンサルタントとして活躍したドロシー・ロー・ノルトによって著された『子どもが育つ魔法の言葉』(PHP研究所)です。私もこの本を読んで、もう少し早くこの本に出会っていれば良かったと感じました。
この本は世界23カ国で出版されそれぞれの国の親たちを励ましましたが、冒頭には「子は親の鏡」という詩が紹介されています。そして、本文は次の19の項目にわたってさまざまな事例を取り上げながら、親自身が子どもの手本になることが大切であり、親の価値観は行動によって子どもに伝わることを語りかけています。
① けなされて育つと、 子どもは、人をけなすようになる
② とげとげした家庭で育つと、 子どもは、乱暴になる
③ 不安な気持ちで育てると、 子どもも不安になる
④ 「かわいそうな子だ」と言って育てると、 子どもは、みじめな気持ちになる
⑤ 子どもを馬鹿にすると、 引っ込みじあんな子になる
⑥ 親が他人を羨んでばかりいると、 子どもも人を羨むようになる
⑦ 叱りつけてばかりいると、 子どもは「自分は悪い子なんだ」と思ってしまう
⑧ 励ましてあげれば、 子どもは、自信を持つようになる
⑨ 広い心で接すれば、キレる子にはならない
⑩ 誉めてあげれば、 子どもは、明るい子に育つ
⑪ 愛してあげれば、 子どもは、人を愛することを学ぶ
⑫ 認めてあげれば、 子どもは、自分が好きになる
⑬ 見つめてあげれば、 子どもは、頑張り屋になる
⑭ 分かち合うことを教えれば、 子どもは、思いやりを学ぶ
⑮ 親が正直であれば、 子どもは、正直であることの大切さを知る
⑯ 子どもに公平であれば、 子どもは、正義感のある子に育つ
⑰ やさしく、思いやりを持って育てれば、 子どもは、やさしい子に育つ
⑱ 守ってあげれば、 子どもは、強い子に育つ
⑲ 和気あいあいとした家庭で育てば、
子どもは、この世の中はいいところだと思えるようになる
また、彼女はこの本の続編として『10代の子どもが育つ魔法の言葉』という、もう一冊の本を書いていますが、この本は大人に近づいていく子どもとの親子関係についての多くのヒントを教えてくれると思います。