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新年にあたって

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  新年おめでとうございます。〝一年の計は元旦にあり〟ということで、皆さんも今年の抱負を胸に秘めてスタートされたのではないかと思います。
  
  今、すべての国民が肝に銘じておくことは「自分の利益のことだけ」「目先のことだけ」を考えて行動することを避けるということです。よく失われた20年ということが言われていますが、この間に日本の国際的な地位は大きく低下してしまいました。このまま抜本的な改革が断行されないなら更に国際的な地位が低下することは避けられません。このような危機的な状況であるにも拘わらず、政治は内部の対立に終始しており、不安定な政権運営が続いています。まさに日本は進むべき方向を見失ってしまっていると言えるのではないかと思います。
  最近の政治・経済の状況を振り返ると、総理大臣が一年も経たないうちに次々と交代するという異常な事態が続いています。他の国からは、日本は何と危機感のない国であると見られているのは間違いありません。
  一昨年の総選挙では、日本国民は現状の閉塞感からの脱却をはかることを期待して民主党を支持した結果、政権交代が実現し、鳩山内閣が誕生しました。しかし、行政の無駄の解消、公立高校の無償化、派遣法の見直し等に取り組んだものの、普天間基地の移転問題に象徴される防衛・外交政策における混乱や〝政治と金〝の問題で行き詰まり、国民の信頼を失って、わずか8ヶ月で総辞職することになりました。
  その後、菅政権が誕生しましたが、尖閣諸島沖の中国漁船による巡視船への衝突事故、ロシアとの北方領土、北朝鮮対策等の外交問題、また急激な円高により停滞する国内経済の立て直し、雇用対策、急速に発展する新興国への経済対策等の緊急課題にはほとんど対応できていません。更に、来年度の国家予算についても相変わらず、新規の国債発行に頼らざるを得ない状況であり、公的債務はGDPの180%という膨大な金額になっています。このままでは国の財政は早晩破綻してしまいます。我々としては〝後世に負の遺産を引き継がない〟という決意が何よりも大切です。
  新しい年にあたって、依存する気持ちを捨て、それぞれの立場で日本を再生するという強い思いで取り組んでいきたいものです。