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グローバル社会を生き抜く~日本の伝統と文化を知る

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  2月2日 (水)、学園講堂で高校生対象の全校朝礼を行ない、次のような話をしました。
〝この朝礼ではこれまで「グローバル化」というテーマでさまざまな話をしてきました。皆さんはこれから好むと好まざるにかかわらず、グローバル社会の中で生活していかなければならなくなります。今、世界で起こっていることを取り上げるとオーストラリアやブラジルでの大洪水や各地での天候不順、エジプトでの暴動、ロシアでのテロ等です。この結果、株価が下落したり、鉄の値段が上がったり、農作物の値段が上がる等さまざまな影響が出てきます。これから皆さんは宗教や生活習慣、ものの考え方の異なる人達と一緒に仕事をしたり、生活していかなければなりません。その時に大切なことは相手の立場を理解するということですが、もうひとつは日本という国や日本人の良さを伝えていくことなのです。そのためには日本の歴史や伝統や文化をしっかりと勉強しておかなければなりません。これからこの朝礼でもこれらのことを話していきたいと思います。
  さて、明日は節分で多くの家庭では「豆まき」をしますが、この意味も正しく理解していないと単に豆をまくというゲームになってしまいます。それでは節分というのは1年に何回あるでしょうか。皆さんの中には年1回と思っている人も多いと思いますが、本来節分というのは〝季節の移り変わる時〟という意味であり、立春・立夏・立秋・立冬の前日を指しているのです。ところが旧暦では立春から新年が始まると考えられていたため、次第に「節分」といえば春の節分を指すことになったのです。そうすると節分は新年の1日前ということで大晦日になります。従って、その年の邪気を祓うということで、さまざまな行事が行なわれています。これらの代表的なものが豆まきです。
  豆まきは平安時代に中国から伝わりました。それでは何故豆をまくのかという理由ですが、ここにも十干十二支の考え方がかかわっているのです。皆さんは鬼門という言葉を知っていますか。鬼門とは鬼が出入りする北東の方角ですが、十二支では丑と寅の方角(うしとら)にあたります。だから鬼は牛の角を持ち虎皮のパンツをはいているのです。このように、悪魔のような鬼の目(魔目・まめ)をめがけて豆を投げると魔滅(まめ)になる、そして鬼門の邪気を払うことにより、春が無事に迎えられると考えられていました。
  また、最近は関西で始まった太い巻き寿司を恵方に向かってしゃべらずにまるごといただくという「恵方巻のまるかぶり」が全国的に行なわれるようになってきました。これには七福神にちなんで七種類の具が入っており、「福を巻き込み」「縁を切らない」ために、あえて包丁を入れていないのです。恵方はその年の干支に基づいてめでたいと定められた方向ですが、今年は南南東になっています。明日は豆まきや恵方巻のまるかじりを行なって、新たな気持で立春を迎えてください。〟

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