« 学校経営~教育界の現状 | メイン | 高大の連携を強化する~香川大学を訪問 »

教育実習がスタート

P1080557.jpg P1080561.jpg

  5月23日(月)、本日より3週間にわたる教育実習がスタートすることになりました。本校では毎年この時期に教育実習生の受け入れを行なっていますが、全員が本校の卒業生で、教員への道を志望しているようです。教科の内訳は国語科1名、社会科6名、数学科1名、理科2名、保健体育科1名、芸術科4名、英語科1名の計16名です。最初に職員朝礼で、代表者から実習の決意をこめて挨拶していただいた後、私からオリエンテーションで、約30分間パワーポイントを使って〝社会で役立つ力を育てる〟というテーマでお話しました。この実現のためには、先生自らが社会の動きをしっかりと把握しておくことが重要であり、まずしっかりと新聞を読むことから始めて欲しいということをお願いしました。
  また、卒業生であるということは、学校の事情が分かっているというメリットがある反面、中学・高校時代に教えてもらった先生方が数多くおられるということで緊張感が薄らいでしまうというディメリットもあります。教壇に立つと年齢にかかわらず、生徒の前では先生であり、甘えは許されません。教職を希望する理由は色々あると思いますが、〝単に生徒が好きだから〟とか〝職業として安定しているから〟といったことだけでは不十分です。〝人を教えることを生涯の仕事と考え、将来の日本を背負って立つ人材を育てる〟という強い志が何よりも大切です。この後、実習生達は各々熱心に授業見学を行なっていましたが、これからは人に言われて受身でやるのではなく、さまざまなことを貪欲に学ぶという姿勢を貫いて欲しいものです。
  なお、参考までに、本日実習生にお渡ししたレジュメを紹介します。
《実習に当たっての心構え》
  皆さんはこの度母校で教育実習されることになりましたが、実習にあたって次のことを心がけて欲しいと思います。
  ①学校の役割は〝生徒を育てる〟ということです。生徒が主体であり、皆さんではありません。これまでは、小学校、中学校、高校、大学とずっと皆さんが主体でした。このことをしっかりと認識しておくこと。
  ②生徒にとって、教壇に立つ人は〝すべて先生〟です。この期間は、皆さんは一人の先生であるということを自覚し行動すること。
  ③生徒達はあまり年の離れていない先輩の姿を大いなる関心を持って見つめています。本学園の創立の精神(孝道)や本校の校是(高志・自律・努力)、人間教育の持つ意味を今一度思い浮かべ、実践すること。
  ④〝教えることは学ぶこと〟です。教えるためには、何倍も勉強しなければなりません。教員はどうしても視野が狭くなり、人間的な幅も広がりません。社会の動きに疎くなりがちです。学校の常識は社会の非常識ということにならないようにしなければなりません。これを機に、必死になって勉強すること。
  ⑤雲雀丘学園中学・高校は特殊な学校(良い意味で)です。日本の一般的な学校と思っては間違います。このことを知っておかないと教師はつとまらないという事実を心しておくこと。