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私学経営の課題

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  教育の仕事に就いて、今年で10年目を迎えますが、私学経営というのは企業経営に比べると、そんなに複雑ではありませんが、その分難しい側面を持っているように感じます。企業の収入にあたるのは、納付金と補助金しかありません。一方支出の大部分は教職員の給与と施設維持のための費用です。納付金の金額を増やすためには、生徒数を増やすか、授業料等を値上げするしかありませんが、この経済情勢の中では簡単に受け入れられるものではありません。また、教職員の給与体系は年功序列になっているため、年々自動的に上昇していく傾向にあります。更に、校舎や体育館等の施設を維持管理していかなければなりません。このために、毎年引き当てをしておく必要があります。現在の教育界は少子化が進み、過去の生徒急増期のように、右肩上がりで生徒が増えていくということは期待できません。この状況は、企業の売り上げが伸びないというのと同じですが、企業は国内において大きな需要が期待できないことが分かると、輸出や海外生産を増やすことによってカバーしようとします。しかし、学校の場合にはこのようなやり方はできません。そのため、近年、定員を確保できない学校が続出してきています。この結果、当然のことながら経営は悪化しますが、マネジメントは従来どおりというところが多くなかなか経営改革は進んでいないようです。そして、更に経営状況が悪化するという事態を招いてきており、このままでは早晩経営が成り立たなくなることが予想されます。
  このような環境下で、学校経営を進めるためには、激烈な競争下で優れた経営を行なっている企業の経営者の考え方を勉強することが必要であると思います。企業経営の考え方が、そのまま学校に当てはまることはありませんが、さまざまな業界の優れた経営者の思想を学び、学校経営に取り入れていきたいと思っています。