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食料廃棄をなくす

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  現在の日本の食糧自給率(カロリーベース)は、先進国の中では極端に低い水準です。先日、2010年の食料自給率が発表されましたが、39%と2年連続で低下しました。一時は41%と改善の兆しが見えていましたが、以前の最低の水準に戻ってしまいました。また、原発事故で食の安全性が揺らいできており、このままでは更に自給率が低下する恐れがあります。
食料自給率が低いということは、日本人の食は完全に海外に依存していることになります。この現状の持つ意味を我々はしっかりと認識していくことが大切であると思っています。。
  日本に食料を輸出している国では、日本向けの食料を生産するために土地の栄養分が失われ、大量の水が使われています。そして、やせた土地を回復するために化学肥料が投入され、耕作地を確保するために木が伐採され、二酸化炭素を吸収する森林が消滅してきています。今、世界で森林が消滅している面積は1秒間にサッカー場1つであると言われています。
  食料を海外から輸入しているということは、飛行機や船で運送するために大量の燃料が費消されていることを意味しています。。以前にも紹介したことがありますが、「食糧の輸入量×輸送距離」で表されるフードマイレージは世界中で日本がトップで突出しており、輸送段階において大量の二酸化炭素が発生しているということになります。
  更に、輸入した食糧を生ゴミとして廃棄しており、その処理のために膨大なエネルギーを使っているのです。当然のことながら焼却炉からは大量の二酸化炭素を排出しているのです。
このことは、とりも直さず、我々日本人は生産、輸送、消費・廃棄という3段階で二酸化炭素を発生させているということになります。今、地球温暖化を防ぐために、国を超えて地球規模で活発な議論がかわされていますが、日本がこのような状況を続けていれば世界から非難されることは間違いありません。

  まさに、食料廃棄は環境に対しても三つの罪であると言えます。我々一人ひとりがこのことに十分留意し、食料を大切にしていきたいものです。