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キュウリとゴーヤのルーツ

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  8月も終わりになり、厳しい暑さの中にも朝晩は気温も下がり、秋の訪れを感じさせるようになってきました。これと共に毎日多くの実をつけていたキュウリの収穫は終わりつつありますが、ゴーヤはまだ盛んに花を咲かせており、肥料を切らさなければまだまだ実をつけそうな状況です。普段私達は多くの野菜や果物を食べていますが、これらのルーツについてはあまり知らないことが多いようです。以前トマトのルーツについて紹介したことがありましたが、今回はキュウリとゴーヤについて紹介します。
  キュウリは漢字で胡瓜と書くようにウリ科の植物で原産地はインド~ヒマラヤ山脈南部で、3千年も前から栽培されていたようです。中国には胡麻(ごま)や胡桃(くるみ)、胡椒(こしょう)などと一緒に伝来しました。ちなみに「胡」というのは、中国からみた西方民族のことであり、これらが外来のものであることがわかります。一説には漢の張騫(ちょうけん)がもたらしたとも言われています。日本には6世紀から10世紀頃中国から伝来しましたが、当時は今のように未完熟の青々しいものを食さず、完熟させて黄色いものを食用にしていたため『胡瓜』とは言わず『黄瓜(きうり)』と呼ばれていたようです。本格的に栽培されるようになったのは17世紀以降ですガ、現在果菜類の中では消費量がトップです。
  一方、ゴーヤの原産地は東インド、インドネシア、ボルネオなどの熱帯アジアで、日本には沖縄を経て慶長時代に伝わりました。和名の「ニガウリ」は、ウリ科に属し苦みがあることに由来しており、昔から夏場の健康野菜として重宝されてきました。中国と深いかかわりのあった沖縄には、薬と食事は同じとする医食同源という中国風の考え方があり、毎日の食事は単に飢えをしのぐものではなく、健康を維持するための薬として考えられています。ゴーヤに多く含まれるビタミンCは、皮膚の老化予防、風邪の予防、血液中のコレステロール値を下げ、鉄分の吸収を助けることから、ゴーヤもただの野菜としてではなく、夏バテ予防のために食べられてきたようです。そして、最近の健康志向を反映して、消費量が増加してきているのです。