読書の秋を迎えて
月日の経つのは早いもので、すっかり秋も深まり、本日から11月に入りました。秋は一年の内で最も過ごしやすい季節であり、「食欲の秋」「スポーツの秋」と並んで「読書の秋」と言われています。
昨今、日本では活字離れが顕著になってきており、先日のY新聞の読書に関する全国世論調査結果を見ても、1ヶ月間に本を1冊も読まなかった人は2009年の調査以来3年連続で50%台となったようです。読書以外の娯楽が溢れていることも一因であると思いますが、この傾向は決して満足すべきものではありません。
ところで、11月3日(文化の日)を挟んだ2週間(10月27日~11月9日)は『読書週間』ということになっています。この運動が始まったのは、日本が第2次世界大戦で敗戦した後の昭和22年です。現在、この運動を主催しているのは「社団法人 読書推進運動協議会」で毎年、世相を反映した標語を決めています。
参考までに、第1回の標語は 《楽しく読んで明るく生きよう》 でした。当時、敗戦後の辛く厳しい状況から立ち直るために、本の力を借りてきたのです。そして、東日本大震災のあった今年の標語は 《信じよう、本の力》 であり、これにも復興の願いや思いが込められているように感じます。
これまで日本は国民一人ひとりの不屈の意志を結集して困難を克服してきました。現在、日本は第二の戦後と言われるくらい厳しい状況にありますが、日本の良き伝統や文化、先人達の生き様を胸に刻み込み、後の世代に伝えていかなければならないと思っています。
私もこの読書週間に、日本や日本人に関する本を集中して読んでいますが、心に残る内容のものが数多くありますので、順次、これらを紹介していきたいと考えています。