新成人の意識
先日、マクロミルが実施した新成人の意識調査について触れましたが、その詳細は次のようになっています。同社は2000年1月に設立されたインターネット調査(ネットリサーチ)専門会社で、毎年新成人に対する意識調査を行なっています。今回の調査は全国の新成人男女500名(有効回答数)を対象に2011年12月6日~8日に実施されたものです。
◇「日本の未来についてどう考えているか」について、『明るい』はわずか0.6%、『どちらかと言えば明るい」を合わせても20%に留まり、残りの80%は「暗いと思う」と回答している。
◇「自分の未来」については「明るい」「どちらかといえば明るい」が65%で、「日本の未来」よりもポジティブな数字になっている。
◇「自分たちの世代が国を変えてゆきたいと思うか」は、「そう思う」「ややそう思う」を合わせると約8割に上り、昨年の同調査と比較すると8ポイント上昇している。変えてゆきたい内容は、「個人個人の社会貢献」「国民年金をしっかり払う」「日本を海外にアピールする」「国民への情報開示」等、安心して暮らせるとともに海外に誇れる国へ変わってゆくことへの希望が見られる。
◇政治に対して「関心がある」と回答した人は72%で、選挙は59%、経済に対しては76%となっている。
◇「これから日本が取り組むべきと思うこと」についてのトップ10は「雇用対策」「景気対策」「年金制度の充実・改善」「医療制度の充実・改善」「少子化対策」「教育改革」「外交問題への取り組み」に加えて震災関連の「被災地復興」「放射能問題への対策」「エネルギー問題への取り組み」になっている。
◇「就職に対する」問いには「不安を感じている」という回答が約80%を占めており、この理由としては「先輩たちの就職難を見ている」「募集人員が少ない」「正社員になれるか不安」などが上げられている。また「将来就きたい職業」の1位は「公務員」で、2位が「会社員(技術系)」、3位が「会社員(サービス系)」「会社員(事務系)」となっている。
◇国民年金制度に関しては、学生であっても20才から加入しなければならないことを8割以上が知っており、制度の必要性を感じてはいるものの将来自分がもらえるか不安を抱いている。
日本はバブル崩壊以降、〝失われた20年〟と言われ、経済成長が停滞しています。従って、新成人をはじめ若者はかつての日本の元気な姿を知りません。そのため守りの姿勢になりがちですが、思い切ったチャレンジをしていかないと日本の再生は難しいと思います。自分達の世代が日本を変えていきたいという回答が多いのを見て頼もしく感じました。