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月食の次は、いよいよ金星の太陽面通過

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 昨日は、今年の天体ショーの一つ、部分月食でした。北海道の札幌市では上の写真のように綺麗に見えたようですが、この近辺はあいにくの曇り空で、見ることはできませんでした。「観見二つの目付」流にいえば、「見」の目では見えなかったが、「観」の目を強くすれば綺麗に見えたと言いたいところなのですが・・・。
 部分月食は残念ながら見ることはできなかったのですが、国立天文台などのチームが、すばる望遠鏡(ハワイ島にある)を使って最遠の銀河を発見したという発表がありました。なんと129億1000万光年の彼方にあるということです。光が1年かけて到達する距離が1光年ですから、とてつもない距離です。宇宙の誕生が137億年前といわれていますので、その直後にできた銀河ということになります。どうやって見つけるのか、見つけたものがどれほどの距離にあるのかが、どうやって分かるのかなど興味の尽きないところです。
 明日はいよいよ金星の太陽面通過です。地球から見ると、金星の大きさが太陽の約30分の1ほどなので、黒い小さな点がゆっくり移動しているようにしか見えませんが、これを見逃すと105年後にしか見られないというめずらしいものです。
 光が129億年もかかって地球に到達するような銀河の存在する広大な宇宙にとっては、ある小さな星が約100年単位の周期で一直線に並ぶのはそんなに珍しい現象ではないかもしれません。が、たかだか人生80年ほどの人間にとっては一生に一度あるかないかの珍しいことです。その瞬間に立ち会えるという、何ともロマンを感じる瞬間です。
 本校では5月21日の金環日食同様、観測会を予定しています。幸い、明日の天気は雲雀丘周辺では晴れとなっています。6時間に及ぶ長丁場ですので、たとえ雲がでたとしても何とか雲の切れ間から観測できるだろうと期待しています。