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きょうの授業風景

 教室で、先生が何やら銀色の綿のようなものをピンセットで摘んで生徒に見せています。火をつけると赤く燃え上がり、次第に黒くなっていきます。黒くなった綿のようなものの目方を生徒が測っています。そうです。スチールウールの燃焼実験をしている中学校での理科の授業です。黒くなったものの方が、最初の銀色のものより重くなっている測定結果から考えさせるという内容です。
 教室の黒板に透明のビニールが張ってあります。黒板には二次関数の曲線が書いてあります。xの領域(定義域)が変化するとyの値(値域)がどう変わるか、そのビニールを曲線の上に張り、カーテンのように動かしていきyの値を確認していくという中学校での数学の授業です。先生の工夫を凝らしたアイデアで授業が行われています。
 図書室では、エジプトやモンゴル等世界の国々を生徒たちが調べています。JICAの海外研究員の方に来ていただいて行う高1のJICA国際交流授業、社会の授業です。
 私たちの頃は理科の実験といえば、黒板実験ばかりです。だから、必ず成功します。失敗はありません。数学や社会の授業も然りです。しかし、今の学校はそのような授業を行ってはいません。実物を見せ、触れさせそこから考えさせる、「具体から抽象へ」の流れを大切にしています。社会の学習もそうです。教科書やDVDを見て進めるだけでなく、可能であればそこで生活している方と話ができればより理解ができると考え取り組んでいます。授業は生徒だけでなく先生も「自分を成長させる場」だと位置づけて取り組んでいます。
 ふと立ち寄った教室と図書室での授業風景でした。