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「夢を最後まで追求することの大切さ」

 2012年を象徴する大きなニュースと言えば、iPS細胞でしょう。しかも、ノーベル賞を受賞された山中教授やガードン博士にまつわる大変興味深いエピソードもありました。
 山中教授は、手術も不得手で他の医師が30分で終わる手術に2時間かかったということもあったそうで、臨床医を諦め基礎研究に転換されたところから今の成果にたどりついたということもあり「人間万事塞翁が馬」を座右の銘にされているという話でした。
 一方のガードン博士は、学生時代はかなりの落ちこぼれだったそうで、学生時代の学業報告に「科学者になるという考えを彼は持っていると思う。これは全くばかげている」、「彼にとっても、指導する必要がある側にとっても全く時間の無駄だ」と酷評されていたという話でした。一度科学から離れられたそうですが、大学でかつての夢に再び取り組み、iPS細胞作製の原点になる実験に成功されました。
 お二人に共通していることは、決して順風満帆な研究者生活を送られてきたのではないということです。多くの失敗や挫折の連続、それを乗り越えて大成功をおさめられたということが言えます。多くの失敗を学ぶ材料として捉えたり、成功へ導くヒントが隠されていると考えるべきだということや、何よりも「夢」や「志」を最後まで諦めずに追求していくことの大切さを教えていただいたと思います。今まさに受験という試練に直面している受験生の皆さんにとっては、勇気づけられる話ではないでしょうか。