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基本調査から考える


 昨日に続き文科省が発表した学校基本調査のデータをもとに、独自の計算も入れてもう少し細かくみていきたいと思います。
 大学の学部といっても、理系、文系に代表されるように、いろいろな分野に分かれています。まず、今年の卒業生がどのような分野で学んでいたのかを次の7つの分野に分けてみると、人文18.7%、社会42.5%、理学4%、工学18.8%、農学3.8%、家政3.5%、教育8.7%となっています。経済、経営、法学部などの社会科学分野で学ぶ学生が多いのは私立大学にこういった学部が多いからです。国公立大学は理学、工学などいわゆる理系学部で多くなっています。
 次に、大学を卒業しても約20%が安定した仕事に就いていないというデータを同じく7つの分野でみてみますと、教育が31.8%と一番高く、次いで人文28.6%、社会20.6%となり、工学が10.1%と一番低くなっています。教育が高いのは非常勤として働いている人が多いと考えられます。
 同様に進学者が約13%でしたが、理学が44%と一番高く、次いで工学37.3%、農学25.4%となっています。低い方では、家政4.4%、社会4.8%、人文7.5%です。進学率が高いのは、理系です。
 最後に、全体で約63%が就職していますが、一番高いのは家政72.8%、次いで社会72%、人文62%となり、低いのは、理学39.6%、次いで工学52.1%、農学58.9%となっています。就職率が高いのは、文系です。
 これらは社会情勢によっても変化します。このデータが出てくる背景も考慮しながら、先ずは自分が何をしたいのか、その為にどのような分野に進むのかを考えることが大切です。