「ヒッグス粒子発見」正式報告
重い物体は動かしづらく、軽い物体はすぐに動かすことができます。この「物の動きにくさ」を示す指標が質量です。この質量、宇宙の始まりと共に存在したのではなかったようです。
宇宙の初期の頃、すべての粒子の質量はゼロで、光の速度で飛び回っていました。宇宙が膨張して冷えてくると、ある物質が真空を満たし粒子と相互作用するようになり、光速では飛び回れなくなったと考えられています。この物質が「ヒッグス粒子」で、この動きにくさが質量を持ったということを意味し、この動きにくさの具合で質量の大きさが決まることになります。「ヒッグス粒子」は「万物に質量を与えた」と考えられる粒子です。
半世紀前、英国の物理学者ピーター・ヒッグス博士が提唱し、東京大などが参加する実験チームが、昨年7月に99.9999%以上の確かさで発見したと発表、そして、データを積み重ね今年3月に「ヒッグス粒子だ」と判断し、今回、そのデータを論文にまとめ発表することになったというのです。折しも、今年のノーベル物理学賞の発表を間近にひかえています。ヒッグス博士が受賞の有力候補とみられていますが、その追い風になると注目されています。
「物の動きにくさ」を表すのが質量、質量が大きいということは動きにくいが、一旦動き出すと止まりにくいということになります。「志」も同様、高い「志」はチョットしたことで揺らいではいけません。好不調の波が押し寄せても揺るがないのが「高志」です。