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事始め

 きょうは事始め。かつては旧暦12月13日、現在は新暦12月13日になっています。昔はこの日にすす払いをしたり、門松やお雑煮を炊くための薪などお正月に必要な木を山へ取りに行く習慣がありました。正月事始め(しょうがつごとはじめ)とも言い、正月を迎える準備を始めます。
 期末考査が終わり採点にテスト返却、2学期の成績をつけるための教科会議、個人懇談の準備、2学期まとめの授業に高3はセンター対策、年が明けると行われる中学入試のための準備と先生達は大忙しです。これも新年を迎える学校の事始めかもしれません。
 一年の終わりは新しい年の始まり。この時期は「受験」という言葉が頭に浮かびます。受験は辛く厳しいもの。なかなかゴールが見えないものというイメージがあります。確かに努力の成果がすぐには現れず、時間もかかり肉体的精神的に辛くしんどいものです。しかし、考え方や視点を変えれば、これほど目標が明確なものはありません。何をすれば良いのかも明白です。幸福感とは目標を持ち、それを追い求める精神状態に宿るものとする考え方があります。とすれば、受験にもあてはまります。劇的な変化が確認できなくとも、今頑張っている中に生じる僅かな変化、前進を確認することができればその心境に近づくことができます。自分では自分の変化が見えにくいものですが、他人の変化はよく見えます。この変化を見逃さず仲間を励ますことは、自分を励ますことに繋がります。「受験は団体戦」といわれる所以はこの点にもあります。
 「事始め」が正月を迎える準備なら、受験を迎える準備でもあります。今まで以上に量も質も高い準備を始めましょう。