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「May」

 「It is not always May」.一年中5月ではない。5月がまだ始まっていないのに、もう5月も終わりだというのではありません。連続TV小説「花子とアン」が滑り出し好調の視聴率だそうですが、その原作「アンのゆりかご〜村岡花子の生涯〜」(村岡理恵)の中に出てくる言葉です。花子の初恋の人が外交官としてヨーロッパに旅立ち、旅行先から送ってきた手紙の最後に書かれていた文です。「May」は「5月」のほかに「青春」という意味もあることに気づき、「もう青春時代は終わった」と告げた言葉だと悟り、花子は別れを決意します。花子こと村岡花子さんは、L・M・モンゴメリの「Anne of Green Gables」を翻訳し「赤毛のアン」として世に送り出した人です。
 5月が「May」なら4月は「April」。「April」の語源は「開く」。桜の花を始めユキヤナギ、コブシ、ツツジなど多くの花が開花し咲き誇る頃です。また、4月は「卯月」といいます。ウツギの白い花、卯(う)の花が咲くから「卯の花月=卯月」ですが、もとは旧暦4月の呼び名。「♪卯の花の 匂う垣根に 時鳥(ほととぎす) 早も来鳴きて 忍音(しのびね)もらす 夏は来ぬ」(佐佐木信綱作詞・小山作之助作曲)。新暦では4月下旬から6月上旬頃に当たりますので、「夏は来ぬ」となります。ちなみに、村岡花子は、この歌の作詞者佐佐木信綱に師事し短歌を学んでいます。
 もうすぐ「May」、夢や希望に満ち活力のみなぎる若い頃を意味する「青春」の5月がやってきます。