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ワールドカップ公式球ブラズーカ

 プロ野球の統一球が跳び過ぎるなど物議をかもしたように、スポーツにおいて道具は大きな役割を果たします。高校野球でも木製バットから金属バットへの変更は戦術面まで変わったといわれています。ゴルフのボールとクラブの進化も然りで、コースマネージメントに影響を与えています。
 さて、6月12日から始まるサッカーワールドカップブラジル大会が始まります。この大会で使われる公式球「ブラズーカ」は、前回大会の公式球「ジャブラニ」よりも空気抵抗が少ないということを低速風洞装置などを使って実証したと筑波大学が発表しました。風洞実験の結果は、「ブラズーカ」の方が「ジャブラニ」より中速領域での空気抵抗が小さく、低回転で飛翔した場合ブレにくいボールであることが分かったそうです。回転が少なく野球のナックルボールのように曲がり方が予測しにくいブレ球は蹴りにくいことになります。Jリーグは今シーズンから公式戦でブラズーカを使っており、国内選手はこのボールに慣れているとのことで活躍が期待できそうです。
 サッカーボールといえば、黒い五角形のパネル12枚と白い六角形のパネル20枚で構成される切頂二十面体のデザインを思い浮かべます。ところが、このパネルも14枚、8枚と減ってきて、ブラズーカは6枚となっています。このパネルの形状や枚数の違いがボールの飛翔特性や空力特性に与える影響も併せて研究されました。今回使用される公式球ブラズーカは上下左右に揺れる力を受けにくく正確なパスが期待できるようで、技術が生かされる素晴らしい大会になりそうです。