« 職業人にまなぶ | メイン | 「高1 職業人に学ぶ」② »

「高1 職業人に学ぶ」①

 12月11日(火)に後期中間テストも終わり、今年も残り少しとなりました。
 11日テスト後、高3対象に願書の配布を行いました。関関同立などの願書が多数ありますので、残った願書は進路指導室の前に並べてあります。自由に持って行ってかまいませんので、新たに受験を考えた者は取りに来てください。
 
 昨日12日(水)は、高1対象に「職業人に学ぶ」を行いました。18人の職業人にいらしてもらい、午後2回ずつ講演していただきました。今日から何日かその生徒の感想などを紹介したいと思います。

 まずは、弁護士の「福島氏」です。弁護士の仕事内容、楽しいこと、辛いこと。普段の素顔についてお話ししていただきました。
・弁護士と聞いて、常に裁判所で闘っている姿を思い浮かべました。被害者をひたすらにかばって闘う大変な仕事。そう思っていました。でも実際は、「被害者をかばう」のではなく「仲裁をする」仕事のよう。「明らかにかばう気の起きない被害者の場合はどうするのかなー」なんて思ったりしたけど、その心配はなさそう。人を信じて頑張っても裏切られる事もあるみたいで、結構報われない仕事なんだなーと強く思いました。それでも頼ってくる人を信じて頑張ることが出来るなんて、本当にすごいことだと思いました。どんなに感謝されると言っても、信じられるかどうかも分からない人を相手取る。思っていたよりもずっと精神的にも身体的にもつらい仕事のようです。
・弁護士の仕事は裁判所で弁護しているイメージしかなかったけど、それ以外の仕事もあるんだということを知りました。保険会社の代理人として悪質な取り立てに対応したりと大変な仕事も受け持っていてすごいなと思いました。また、時々ただ働きになってしまうこともあったりするということに驚きました。前払いが普通だと思いましたが、確かにサラ金や闇金の場合、お金を借りている身からお金をもらうことは出来ないなということがあり得るなと思いました。
・少し弁護士に興味があったので弁護士を選んで、弁護士はとてもつらく大変なイメージがありました。話を聞いてみると、やっぱりいろんな人に中傷など言われたりするし、事務所に乗り込んでくる人もいて、精神的にもとてもつらいだろうなと思いました。けれど、やっぱりつらいことだけでなくて、実際に人に感謝されたりするので、仕事のやりがいを感じやすいんだなあと思いました。弁護士は法廷に立っていることが多いイメージがあったけれど、他にもいろいろな場所に行っていろいろな仕事内容があることを初めて知りました。とても良い仕事だと思いました。

 次に、建築・設計士の「今枝氏」です。「建築の分野」、建築設計を職業として選んだ経緯と経験談をお話ししていただきました。
・建築士と一言で言っても、普通の設計だけでなく設備設計や特殊設計などもあることが分かった。また、今枝さんは自分のやっていることが好きで誇りを持っていて、自分のやってきたことに後ろめたさはないと話していた。そんな今枝さんにとって、阪神大震災はショックだったそうだ。自分が建築したビルに大きな×印がついていたときには、自分を否定された気分で悲しかったらしい。また、「姉歯」の件について、きちんとやっている自分たちにまでも信用がなくなってしまうと腹立たしそうだった。今枝さんの「何に対しても興味を持ってください」「好きな仕事をしてほしい」という言葉が心に残りました。
・私の周りには建築関係の仕事をしている人がいないので、どんな仕事なのか全然知りませんでした。建築・設計にはたくさんの種類があり、国家試験の合格率も6~7%ほどだと聞いてとても驚きました。同じ仕事が二度とないというところにとても魅力を感じました。人からお金を預かったりなど社会的責任も問われる。阪神淡路大震災で自分の建物に傷が入ったときはとてもつらかったんだろうなと思いました。今枝さんがおっしゃっていたように、私も様々なものに興味を持ち、一流のものをたくさん見ていきたいなと思いました。
・今枝さんが一流建築士になるまでの気持ち、心構え、その構造、病院や音楽ホール、ホテルなどの建築に携わり、さらには600億の設計、建築に関わり、今に至るまでの経緯、建築科としての心構えやしなければならないこと(信頼される人間になる、任せてもらえる人間になる)などが聞けて、とても勉強になりました。漠然と建築を将来できたらいいなあと思っていましたが、非常に「建築士」について大切なことを知って、その将来の夢に対しての自分の気持ちを理解できて良かったです。