前期期末考査が始まりました
今日から前期期末考査が始まりました。
定期考査の頃になると、よく卒業生のY君のことをよく思い出します。Y君は高校3年間(中学から数えると6年間)定期考査全科目の平均点が一度も90点を下回ったことがありませんでした。成長期の少年によくみられるように、彼も身長が伸びる速度に横幅の肉付きが間に合わないといった感じのひょろ長い生徒でしたが、バスケットボール部で3年間頑張り続けました。勉強は学校での勉強が中心で、というよりは塾や予備校に一度も通わなかったので学校での勉強しかやらなかった、というほうが正確だと思います。授業中は先生の話を聞き漏らすことなく、大事だと思ったことはすばやくノートに書き留める姿が今も思い出されます。ご両親は彼に一度も「勉強しなさい」と言ったことはないそうです。学校でもいわゆる「ガリ勉」タイプの生徒には決して見えませんでしたが、人が見ていないところでものすごく努力をしていたのではないかと思います。と言うのも、単に学習能力の高さや記憶力がよいと言った能力だけで、全科目平均90点以上をとり続けることは至難の業だからです。Y君は京都大学工学部に入りたいと思っていました。現役では残念ながら今一歩及びませんでしたが、翌年には見事合格を果たしました。大学卒業後は、「自動車の設計をしたい」という中学時代からの夢を叶えるために、トヨタ自動車に入社しました。先年同窓会で久しぶりにY君と会う機会がありましたが、現在彼はトヨタ自動車で新車の開発や設計に携わっているそうです。今ではY君も年相応に恰幅もよくなり、やりがいのある仕事に取り組んでいるという満足感と静かな自信に満ちた彼の姿を見て頼もしく思いました。
3年生の皆さんは今回を含め残る定期考査はあと2回を残すのみ。有終の美を飾るべく残りの定期考査に臨んでほしいと思います。