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「法を使用するにはよい友達を作ること」
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「カランの法術」を読む -裁判の本質について考える-
稲元格 先生 (近畿大学法学部 教授)

kinkilaw.jpg 穂積陳重「法窓夜話」(1911)に収録されている「カランの法術」(現代訳)を一緒に読み,裁判の本質について考えます。受講者には前もって資料を配布します。これにはクイズがついており,出前授業の際にそれについて解説します。最終的に裁判とはそもそも何を目的にしているかを一緒に考えます。

近畿大学法学部

〔生徒の感想〕

  • 初め読んだだけでは,宿屋が悪いと思いがちだったけど,カランは宿屋が悪い人なのか,良い人なのかを考えて農夫に助言していたのは,すごいと思った。ほとんどの人が,農夫が被害者だと思いがちだけど,カランはそれを決めつけなかった。弁護士だけでなく,すべての人にそういうのが大切なんだと思った。
  • 法律はとても難しいものだと思っていたけれど,その一つ一つは約束事であって,それを守るのは当然のことだということだった。その約束が集まっていったものが法律というものなんだと思った。弁護士はかなり先のことも考えないといけないので,とても難しそうだなと思った。相手が悪い人だと決めつけずに,反論の余地を与えることは考えつかなかったので,とてもすごいことだと思った。
  • 法律はもっと遠い世界のものだと思っていたが,法律は私たちが生活する上で存在するものだから,まず私たちの生活する世界を知ることが第一だということが分かりました。良い世界を作るためには,一人一人が良い人になり,法を使用するにはよい友達を作ることが大切という話には,とても共感できました。