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高校2年生小論文対策

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最近の大学受験では、学力だけでなく本人の総合的な能力を判断する小論文や面接などを課す機会が増えてきおります。この対策に向けて高校2年生では、進学を希望する工学・医学・社会学・経済学・英文学・教育学・栄養学など様々な分野に分かれてグループディスカッションを行っております。

今回は、管理栄養士を志望するグループの内容を紹介いたします。
討論の内容は、最近注目されている「トランス脂肪酸」についてでした。
これは天然の植物油にはほとんど含まれず、水素を付加して硬化した部分硬化油を製造する過程で発生するため、それを原料とするマーガリン、ファットスプレッド、ショートニングなどに含まれます。多量に摂取するとLDLコレステロール(悪玉コレステロール)を増加させ心臓疾患のリスクを高めるといわれ、2003年以降、トランス脂肪酸を含む製品の使用を規制する国が増えています。
他にアトピーなどのアレルギー症へ悪影響をおよぼす疑いや不妊症のリスクが高まる可能性が提示されていたりします。
このトランス脂肪酸は、マーガリンなどの硬化油を使った加工食品つまりアイスクリーム・ケーキ・ドーナツ・フライドポテト・フライドチキンなどに多く含まれています。
グループディスカッションでは、「なぜ使用頻度が高いのか?(良い点)」「なぜトランス脂肪酸は悪いのか?(悪い点)」について話し合いが行われました。
始めは、「トランス脂肪酸の含まれる食品を食べなければよい」「売らなければよい」といった単純な意見がでていました。しかし話が進むにつれて消費者の安くておいしい食べ物を求める要望に応えるため、業者も食品を製造していることに気づいていました。その結果「業者だけが悪いのではなく、私たち消費者の意識を変えていかなければならない」といった頼もしい意見がでました。
そして、トランス脂肪酸は、外国の食べ物に多く含まれるため日本の伝統食がいかに体に良い食べ物であるか気づいたようです。これから自分たちにできることは、日本の伝統食を推進ししていかなければならないと述べていました。

最後に話し合いのまとめ方として、自分の意見を主張するための理由を支える根拠を2つ程入れ、主張の欠点に触れる逆説もいれてから結論に至ると相手を納得しやすいことを伝えました。そして今後の対策として、もう一歩進み説得力を増すために「表現力」を身に付けることもしていきたと思います。間接的な表現ができるとより深みもでて力強い文章を表現できるようになります。
まだまだ課題は、ありますが練習を重ねるたびにこれからの成長が期待できる55期生でした。