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高大連携講座-大阪大学-

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大阪大学高大連携講座感想文

「創薬化学最前線への誘い」を受講して

今年は『創薬化学最前線への誘い』という講座を受講しました。
薬品研究に関係することを基礎から学ぶということで、漢方薬として古来より使われている薬から、近年の分析技術等を駆使してデザインされた薬についてまで幅広く講義がありました。
特に印象に残っている講義は天然有機化合物とそのキラリティーについての講義です。両の掌と同じように決して重なることのない関係にある構造を持つ分子、というだけで生理的作用が全く異なる。学校ででも何度も出てきたことなので知ってはいましたが、Limoneneを使いいざ体験してみるとその差は歴然としていました。差、と言っても匂いをかいだだけですが。Limoneneの光学異性体を比べました。両方とも見た目は無色透明の液体で何も差がありませんでしたが、片方はレモンのようなさっぱりとした香り、もう一方は箪笥などの防虫剤を思い出す匂いでした。
 また、たくさんの実験もさせていただきました。旋光度の測定、高分子合成、有機化合物の分離など、授業で出てきていながら実際にはしたことのない実験を数多くすることができました。
 今年の講座も、去年受講した『蛋白質構造化学入門』も、私が希望している進路に深く関わる分野です。講座で出てくることはほぼ全て授業より数段発展的な内容でした。全て理屈などを理解したとはいえませんが、これまで以上に化学に興味を持つことができ、やはり希望進路に進みたいと思いました。加えて、大学生の先輩方と同じ講座を受けたので授業や実験の待ち時間などで先輩方に受験のアドバイスや大学生活のことなどを聞くことができました。オープンキャンパスなどの相談コーナーでは絶対に言えないことだ、などと笑いながら話してくれました。
 高校1、2年の皆さん。高大連携講座はぜひ受講してみてください。毎週大学に行かないといけないので大変だ、面倒だ、などと感じるかもしれませんが本当に受講をお勧めします。学校で授業されたことでも、実際に実験をしてみると改めて理解できることも多いです。私はいくつかの高大連携を受講しましたが、どれも学校の授業だけでは得られない発見がありました。講座内容も重要ですが大学の先輩方と知り合えるのも高大連携の特色だと思います。せっかくチャンスがあるのだから1度くらいは受講してみてください。学校ででは得られない何かをきっと見つけられます。
高3女子