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高大連携講座-大阪大学-

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高大連携講座の受講終了証の授与が行われました。様々な内容の講座に触れ、色々な学びを得ました。
その学びが少しでも伝わるように感想文を掲載させていただきます。

大阪大学高大連携講座感想文

「民族紛争を考える」を受講して

 私は8月7日~10日大阪大学へ「民族紛争を考える」という基礎セミナーを受講しに行きました。このセミナーは色々な学部の学生が受講でき、また1回生だけでなく4回生の方 海外留学生の方大学院生のサポートのもとで 開講されていました。様々な視点から物事を考えさせられる非常に内容の濃い4日間でした。先生のレクチャー、グループワークを中心に活動しました。
 今セミナーでは、22年間に渡ったスーダン内戦、内戦終結後 南部スーダン人が住民投票の結果、2011年7月9日に南スーダン共和国として独立した後も続く北部スーダンとの緊張関係の中で、特に 武力紛争により多数の犠牲者が出ているジョングレイ州とその周辺地域に焦点を当てロウ・ヌエル人、ボル・ディンカ人、ムルレ人という3つの民族の中で起こった紛争の事例をもとに調査しました。
  調査は、インターネットや文献資料から紛争の事例を収集し、大多数の資料が英文で書かれているので、それらを訳し 時系列に従って配列し分析し発表するという流れでした。
 グループ・ワークの報告をまとめると、第一に、この3つの民族をはじめスーダンの紛争は、牛の収奪が原因で起こったり、また紛争中に多くの女性と子供の誘拐される事件が多発していることがわかりました。第二に、ロウ・ヌエル、ボル・ディンカに比べムルレ人の情報があまりにも少なく、日本語の文献も全くないと言っても過言ではない程少ないということがわかりました。  そして最終日には、それぞれの班でジョングレイ州・上ナイル州での紛争をよりよく理解するにはどうすべきか。また、紛争を減らす平和を構築するにはどうしたらよいか。ということについてそれぞれのグループで討論し、グループごとでまとめて報告しました。それらをまとめると、「紛争をよりよく理解すること」においては、1. 相手の文化を理解すること(今セミナーでは日本ではあり得ない牛がとても重要であるという文化)。 2. 現地の実情を知る人物(当事者・被害者・加害者)の直接話をきくこと。 3. 日本においては、アフリカの歴史教育を推進させること。 などが挙げられる。「紛争を減らす・平和を構築すること」においては、1. インフラ整備  2. 教員の育成 3. 紛争のない地域を当事者自身に視察してもらう必要最低限の食糧支援 4. 畑や井戸を作る技術の伝授 5. アフリカの人々は元々身体能力に長けた人が多いので、スポーツを推進することでオリンピックに出場出来る機会を増やしてあげること。 などが挙げられる。
私はこの4日間のセミナーを受講し、一番痛感したことは 英語力がとても大事だということでした。少人数民族であるため情報が少ない上、英語の文献ばかりだという現実を身に染みて感じさせられました。紛争解決においても、まだまだ情報が少なく現地調査であったり過去に紛争が解決された地域(ex.ガーナ)を参考に考えて域機会を増やすことが解決の第一歩につながると思います。そして、歴史を深く知るということは問題解決において とても重要な役割を果たすと思います。理系、文系のどちらを専攻するにかかわらず、また国が違う者同士で同じ一つのことに焦点を当て 意見を出し合うことは、色々な角度から考えることができることの大切さやこれから先の可能性を広げる良い機会になると思いました。始めは大学生と一緒にセミナーを受けることに不安もありましたが、高大連携講座は自分の視野が広がると同時に今まで自分の中で 気づかなかった事に気づかされる、とても良い機会になると思いました。私自身 進路について悩んでいて、今回このセミナーを通して高大連携講座は進路について悩んでいるなら「本当に自分がやりたいこと」を見つけるきっかけとして良い機会になると思いました。また自分が大学で学びたいことを考えるヒントもあると思うので、このような機会を有効に活用するため行動することはとても大切なことだと思いました。私にとって、この4日間はとてもいい刺激となりました。今後、この経験を生かしていきたいと思います。
                                  高3 女子