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立春に卵が立つ ~探究(知ろう・学ぼう)~

本日は立春。暦の上では今日から「春」梅も咲き始め、寒い日ばかりではなくなります。本日の全校朝礼は、中1~高2まで。高3は受験勉強中なので不参加です。そして、先日にはこの4月に入学してくる新入生(現在小学校6年生)のガイダンスが行われました。学校も迎える春に向かって、少しずつ準備を始めています。

【校長先生のお話】
「立春に卵が立つ」 さて、皆さんは「卵(鶏卵)」は立つと思いますか?それとも立たないと思いますか?

事の起こりは1947年。中国の昔の著書に「立春の日は卵が立つ」という文を見つけた人が、立春の日に卵を実際に立たせてみる実験を行ったところ見事に立った。当時は「コロンブスの卵」のことわざにもあるように、卵は立たないものと決まっていたので、この実験は歴史的大発見と大ニュースとなった。

そこで、「なぜ立春に卵が立つのか?」そのことに疑問を感じた人がいました。当時北大教授の中谷宇吉郎博士です。先生は、卵の殻の特徴や形状を観察し、卵の重心からおろした垂直線が、およそ半ミリ四方くらいの底面積のなかをとおるように、うまく調節をすればたまごはいつでも立つということを発見します。つまり、立春の日でなくても、重心をうまく調節することができれば、いつでも卵は立つということがわかったのです。

中谷宇吉郎先生は随筆「立春の卵」で、こう述べておられます。
「問題は、そういうなんでもないことに、世界じゅうの人間がコロンブス以前の時代から今日まで、どうして気がつかなかったかという点にある。それは、五分間くらいついやして卵を立ててみようとした人が、いままでだれもいなかったからである。~中略~中国の昔の本にあった立春の日に卵が立つという話は、かなりおもしろい話である。卵のような手近なものに、こういう例があるのだから、私たちのまわりには、まだだれも気のつかないことがたくさんあるであろう。学校でならう物象でぜんぶわかってしまったと思うことがいちばんいけないことである。」

知らないことを知ろうと自ら求めて吸収していくことの大切さがよくわかるエピソードです。教えられること、そうだと言われていることに対して「なぜ?」「本当なのか?」そういう疑問がわいて自ら探究してみる。ぜひこういう姿勢でいろんなことを学んで欲しいと思います。

【生徒指導部長より】
さていよいよ2月です。学年末に向けて今の学年でやり残していること、課題の克服は順調に進んでいるでしょうか。先日は、この4月から入学してきてくれる新入生のガイダンスがありました。希望に満ちた素晴らしい生徒諸君が仲間になります。楽しみですね。君達もいよいよ学年が一つずつ進級することになります。今一度、自分の行動や習慣を見直してみましょう。

①遅刻しない習慣をつけよう
 誰でも失敗はあります。しかし、その失敗は繰り返してはいけません。二度以上遅刻をしてしまっている人は、失敗とは言えません。悪い習慣がついてしまっています。頑張って改善しましょう。

②自分がされて嫌なことは他人にしない!
 想像力を鍛えましょう。相手の気持ちを考えられる人になりましょう。他人を大切にできる人は、多くの人から信頼されます。そういう人になりたいですね。